AI添削相談 2026-07-01 更新 2026-07-27 2分で読める

AIに契約書を見せる前に、弁護士が考えていること

AIで契約書レビューをする際の注意点。条項の説明だけではなく、取引目的、リスク配分、解除、損害賠償、証拠化、交渉可能性を確認する必要があります。

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契約書をAIに貼り付けると、条項の意味をかなり分かりやすく説明してくれます。秘密保持、解除、損害賠償、管轄、反社会的勢力排除条項など、見慣れない言葉の説明には役立ちます。

ただ、契約書レビューで本当に大事なのは、条項の一般的な意味だけではありません。その契約で何を実現したいのか、どこで損をしそうか、相手方とどこまで交渉できるのかを見る必要があります。

条項の説明と、リスク判断は違う

AIは「この条項は解除に関する条項です」「損害賠償の範囲を定めています」と説明できます。しかし、その条項が相談者にとって重いのか、軽いのか、許容してよいのかは、取引内容を見ないと判断できません。

たとえば、損害賠償の上限が契約金額までに制限されている条項があります。受託者側なら有利なことが多いですが、委託者側なら十分かどうかを考える必要があります。立場によって同じ条項の評価は変わります。

何を守りたい契約なのか

契約書を見るときは、まず取引の目的を確認します。お金を回収したいのか、納期を守らせたいのか、成果物の権利を確保したいのか、秘密情報を守りたいのか、途中解約の余地を残したいのか。

AIに契約書だけを見せても、この取引目的は十分に伝わりません。契約書の外にある事情、相手方との力関係、過去のやり取り、今後の事業上の重要性が必要です。

「不利な条項」を全部直せるとは限らない

AIは、不利な条項をたくさん指摘してくれます。それ自体は便利です。ただ、実際の契約交渉では、全部を直せるとは限りません。相手方が大きい会社の場合、ひな形から大きく変えられないこともあります。

その場合は、どこだけは直すべきか、どこはリスクを理解したうえで受けるかを決めます。法律相談では、この優先順位づけが大事です。

AIに聞くなら、立場と目的を書く

契約書をAIに見せるなら、単に「レビューしてください」と聞くより、次のように聞いた方が使えます。

私は受託者側です。この契約で一番避けたいのは、無制限の損害賠償、成果物の権利が残らないこと、途中解約で未払報酬が残ることです。条項ごとに、私に不利な点、交渉すべき点、許容できる可能性がある点を分けて整理してください。

自分の立場と目的を書くことで、AIの回答はかなり実務に近づきます。

最後は「交渉で出せる文言」にする

契約書レビューでは、問題点を見つけるだけでなく、相手方にどう修正依頼を出すかが重要です。強く言うべきところ、柔らかく聞くべきところ、代替案を出すべきところがあります。

AIで作った契約書レビューや修正依頼文があれば、AI添削相談で確認できます。条項の意味だけでなく、実際に相手方へ出せる文言になっているかを見ます。

参考: AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について(法務省)

晝間法律事務所所属 / 東京弁護士会

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AIで作った相談メモ、内容証明案、相手方への返信案があれば、そのまま相談資料として確認します。