AI添削相談 2026-07-01 2分で読める

AIが作った示談書案を使う前に、弁護士が確認するところ

AIで作った示談書・合意書案を使う前に確認すべき点。清算条項、支払期限、違約時の扱い、秘密保持、謝罪文言、紛争蒸し返しのリスクを整理します。

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AIに事情を入力すると、示談書や合意書のたたき台もすぐに作れます。支払金額、支払期限、今後互いに請求しないこと、秘密保持など、それらしい条項が並びます。

ただ、示談書は「これで終わりにする」ための書面です。ここが曖昧だと、あとで再び請求されたり、支払いが止まったときに動きにくくなったりします。AIが作った示談書案は、使う前にかなり慎重に見る必要があります。

何を終わらせる示談なのか

まず確認するのは、どの紛争を解決する示談なのかです。契約代金、貸金、損害賠償、SNS投稿、退去費用、近隣トラブル。対象が曖昧なままだと、示談後に「その件は含まれていない」と言われることがあります。

AIの案では、「本件に関し、今後一切の請求をしない」といった表現が出ることがあります。しかし、「本件」が何を指すのか、どの期間・どの出来事・どの請求を含むのかを明確にしないと、後で争いになります。

清算条項の範囲

示談書では、清算条項が重要です。互いにこれ以上請求しないのか、片方だけが請求しないのか、今回の紛争だけなのか、関連する一切の債権債務まで含むのか。ここは事案ごとに変わります。

広すぎる清算条項は、相談者にとって必要な請求まで放棄することがあります。逆に狭すぎると、紛争が終わりません。AIの定型文をそのまま使うのではなく、何を残し、何を終わらせるかを決める必要があります。

支払いが止まった場合

分割払いの示談では、支払いが止まった場合の扱いを決めます。期限の利益を失うのか、残額を一括で請求できるのか、遅延損害金を付けるのか、公正証書にする必要があるのか。

AIの案は、支払期限までは書いていても、支払われなかった場合の手当てが弱いことがあります。実際には、合意後に支払いが止まるケースも想定しておく必要があります。

秘密保持や口外禁止は使えるか

示談書では、秘密保持や口外禁止条項を入れることがあります。ただし、どこまで禁止するのか、家族・税理士・弁護士への相談まで禁止するのか、SNS投稿をどう扱うのかは丁寧に決める必要があります。

強すぎる条項は、現実には守りにくく、相手方の反発を招くこともあります。削除や今後の投稿停止を求める場合も、対象投稿やアカウント、期間、違反時の扱いを具体化します。

AIに作らせるなら

AIに示談書案を作らせるなら、次のように指示した方が安全です。

示談書案を作ってください。ただし、清算条項の範囲、支払遅滞時の扱い、秘密保持の範囲、今後の連絡方法、相手方から想定される反論を別表で整理してください。断定できない部分は「確認が必要」と書いてください。

示談書は、作ること自体より、何を終わらせるかを決めることが重要です。

AIで作った示談書案がある場合は、AI添削相談で元資料と一緒に確認します。送る前、署名する前に見る意味が大きい書面です。相手方への送付文面までAIで作っている場合は、返信案の確認も合わせて見ると、どこで不利な自認が入りやすいか整理しやすくなります。

晝間法律事務所所属 / 東京弁護士会

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AIで作った相談メモ、内容証明案、相手方への返信案があれば、そのまま相談資料として確認します。