AIで作った訴状・答弁書を、裁判所に出す前に確認したいこと
ChatGPTなどで作った訴状や答弁書は、体裁が整っていても事件に合っているとは限りません。請求、認否、証拠、期限、提出方法を弁護士がどう見るかを解説します。
AIで作った相手方への返信案を送信する前の注意点。認めてよい事実、争うべき事実、感情表現、証拠化、交渉方針とのズレを整理します。
相手方から強いメールやLINEが来たとき、AIに返信案を作ってもらうことはあります。感情的になっているときに、いったん文章を整える道具としてAIを使うのは有効です。
ただし、返信は送った瞬間に証拠になります。AIが作った文章が丁寧でも、法的には不利な事実を認めてしまっていることがあります。送る前に、何を認め、何を争い、何をまだ答えないかを確認する必要があります。
返信案でまず見るのは、事実を認めていないかです。「ご迷惑をおかけしました」「こちらの不手際でした」「支払う意思はあります」といった表現は、文脈によっては不利に使われることがあります。
もちろん、謝るべき場面もあります。ただ、法的責任まで認めるのか、感情面の謝意にとどめるのかは分けて考える必要があります。AIは丁寧な文章にしようとして、広く謝罪することがあります。
相手方の質問すべてに答える必要はありません。資料を確認してから答えるべきこと、弁護士に相談してから答えるべきこと、そもそも回答しない方がよいこともあります。
AIの返信案は、相手の質問に一つずつ答える形になりがちです。しかし、交渉では、あえて回答範囲を絞ることがあります。今答えるべきことと、保留すべきことを分けます。
AIは、怒りを少し整えた文章にしてくれます。それでも、「到底受け入れられません」「法的措置を取ります」「悪質です」といった表現が入ることがあります。
強い表現が必要な場面もありますが、相手方との関係を残す必要がある場合や、資料がまだ弱い場合には逆効果になることもあります。返信の目的が、交渉を進めることなのか、記録を残すことなのかで文面は変わります。
AIに返信案を作らせるなら、次のように指示すると危険が減ります。
相手方への返信案を作ってください。ただし、法的責任を認める表現は避けてください。認める事実、争う事実、保留する事実を分けてください。感情的な表現を避け、資料確認が必要な点は「確認中」としてください。
この形にすると、少なくとも不用意な自認は減らしやすくなります。
AI添削相談では、AIが作った返信案を、相手方から来た文面や元資料と一緒に確認します。送信前の数行が、その後の交渉を大きく左右することがあります。示談書や合意書まで進んでいる場合は、AIが作った示談書案の確認も同じ流れで検討できます。
AIで作った相談メモ、内容証明案、相手方への返信案があれば、そのまま相談資料として確認します。